SBOM Manager

SBOM Manager

セキュリティ

 

近年、IoT機器の脆弱性管理としてSBOM(Software Bill of Materials)を活用するアプローチが注目されています。SBOMを活用することで製品や機器の中に含まれているソフトウェアを構成するコンポーネントをリスト化して機器の管理を行うことが可能になります。
しかし、SBOMを作成しても、それらを取り扱う体制や運用方針などが整備されていないと持続的な管理は行えません。
Keysight SBOM Managerは、SBOMの作成から継続的な管理、運用まで実施可能なソフトウェア製品です。当製品の導入により、本来SBOM作成と同等の重要性を持つにもかかわらず軽視されがちなSBOM管理についても一元的に実施可能な環境を整備できます。

特長

SBOM Managerは以下の機能を一元的に提供できる点を主な特長としております。

  • SBOM生成
  • 生成した/インポートしたSBOMを対象機器別・バージョン別に統合管理
  • 別製品・ツールを用いて作成されたSBOMのインポート
  • フォーマットを指定したSBOMのエクスポート
  • 特定のフォーマットで作成されたSBOMの別フォーマットへの変換
  • 管理対象となっているSBOMの品質評価
  • SBOMを一時的な規制対応の手段としてではなく、継続的にセキュアな運用を行うための手段として活用してゆくために必要不可欠な管理環境を備えております。
    また上記機能を初めとする本製品の活用により、クローズドソース内に含まれるオープンソースソフトウェアの監視を行える環境を整備する足掛かりを得ることができます。


    ※本製品ページに掲載の情報(画像や仕様など)はいずれも2025年8月現在のものであり、予告なく変更となる可能性がございます。最新の情報につきましては、お手数ですが営業担当までお問い合わせ下さい。

    機能
  • SBOM Managerを用いてSBOMを生成する
  • 使いやすいユーザインタフェース上の操作によって、簡単にSBOMの作成が可能です。
    また本製品はSBOMの作成から管理までを一元的に実施できる点において独自性を持っておりますが、SBOM作成機能に限定しても他社の製品に比べてコンポーネントの検出精度が高く、品質の良いSBOMが作成できます。

  • SBOMを対象機器別・バージョン別に統合管理する
  • 作成したSBOMや取り込んだSBOMを一覧形式で統合的に管理することができます。
    検出されている脆弱性については脅威レベル別に数が表示されており、同一の対象についてバージョンごとに複数回SBOMが作成されている場合はバージョン間比較を行うこともできます。

  • フォーマットを指定したSBOMのエクスポート
  • SBOMはその使用目的などによって主にSPDX(ライセンス管理、コンプライアンス面)とCycloneDX(セキュリティ、脆弱性管理)の2種類の形式で出力されます。
    本製品は用途に応じて上記2種類の形式での出力に対応しているほか、外部から取り込まれたSPDX形式のSBOMをCycloneDX形式に変換して出力する、などの形式変換機能も備わっています。

    SBOMへの注目とセキュリティ規制新設の流れ

    昨今のIoT機器は、内製ソフトウェアの開発に比べて大きく工数を削減できるとの背景もあり、オープンソース・商用を問わずサードパーティ製のソフトウェアを組み込む流れが大きくなっています。ただしそれらのソフトウェアが機器内のどの部分にどのような形でどのくらいの数、どの段階で組み込まれているか、全て明確に管理されているケースは多くありません。
    サードパーティ製のものがどの部分に組み込まれているか不明瞭な機器は、その機器で脆弱性が見つかった際にその解消を困難にします。特にサードパーティ製のソフトウェアが脆弱性を含んでいると、開発段階で内製部分の脆弱性検証を十分に行っていても開発者側が想定していない形で脆弱性が発現し、問題が発生している部分の特定や特定後の対処に多くの時間を要してしまいます。

    このような問題点への対策として、SBOMへの注目が高まっています。
    SBOMとはSoftware Bill of Materialsの頭文字をとった略称であり、簡単に言うとソフトウェアの部品表です。製品や機器の中に含まれているソフトウェアを構成するコンポーネント、さらにはそれらの依存関係やライセンス情報、バージョン情報などを全てリスト化したものであり、実際にどのようなソフトウェア・コンポーネントが組み込まれているかを把握することができます。
    世界的にもSBOMを活用する流れは広まってきており、米国やEUなどでは実際にSBOMへの対応義務を法的に定めた規制や標準も成立しています。
    現在までに成立している規制や標準は、政府が導入する機器や医療機器など、特に高い安全性が求められる製品や機器に限定されています。しかしEUと米国でこれらの規制・標準が誕生したことで、日本を含む他国もSBOM規制に関する取り組みに追従し、世界的にSBOM活用の流れが今後も拡大していくことが予想されます。

    【参考】SBOM関連の規制・標準
    名称 対象地域 内容 発効
    欧州サイバーレジリエンス法
    (EU CRA)
    EU 🇪🇺 EU圏内のデジタル製品に対するSBOM要件を提案 2027年12月
    FDA医療機器ガイドライン 米国 🇺🇸 発売前/発売後の医療機器が承認を取得するために必要となるSBOMを規定 2023年10月
    BSI TR-03183 ドイツ 🇩🇪 欧州サイバーレジリエンス法に準拠するためのSBOM要件について記述 2027年12月
    CERT-In インド 🇮🇳 SBOM、あるいはSBOMを含むソフトウェアサプライチェーンに関するガイドライン ---
    KISA 韓国 🇰🇷 2024年5月

    SBOM Managerは、SBOMの作成は勿論のこと、作成されたSBOMの管理や品質評価、生成したSBOMのフォーマット変換なども行うことができます。本製品を導入いただくことで、今後日本で到来するであろうSBOM対応が求められる情勢にいち早く対応し、セキュアな運用を強化する環境を整備することが可能です。


    ※本製品ページに掲載の情報(画像や仕様など)はいずれも2025年8月現在のものであり、予告なく変更となる可能性がございます。最新の情報につきましては、お手数ですが営業担当までお問い合わせ下さい。