PacketStorm

PacketStorm

IP系 試験・測定・監視・検証機

 

PacketStorm社のPacketStorm(パケットストーム)シリーズは、IPネットワーク上でおこりえる遅延、ゆらぎ、パケットドロップ等の様々な障害を通過するパケットに対して印加することができるIPネットワークのエミュレーター(擬似網)です。

VoIPや映像配信をはじめとする様々なネットワーク機器が実際にIPネットワーク上で様々な障害を持つパケットに遭遇した場合の振る舞いを、繰り返し再現させて検証することができます。

  • 直感的な操作可能なGUIインターフェースを有しており、初めての方でもすぐにご使用いただけます。
  • IPネットワーク上で起こりえる数多くの障害をサポートします。
  • 複数の障害要素が複雑に絡んだネットワークも容易にエミュレートが可能です。
  • 通過パケットのヘッダを改ざん(書換)することができます。
  • 時間の経過、通過パケット数、ToS、使用帯域によりネットワークの状態を動的に遷移させることができます。
  • IPアドレス、プロトコル、ポート番号、パケット長をはじめ様々な側面からパケットのフィルタリングを行い、障害を印加するパケットを特定できます。
  • 他にも、よりリアルなネットワークエミュレーションの生成や、開発、実験、検証作業のお役に立てる様々な便利な機能を有しています。

PacketStormの操作は、フィルタや障害を定義するアイコンをドラッグアンドドロップして線で結ぶだけです。

この直感的な操作により、初めて使用される方でもトレーニングをほとんど必要とすることなくすぐに障害を含むIPネットワークのエミュレーションを構築することが可能です。また、複数の障害要素が複雑に絡んだネットワークも容易に設定でき、設定を状況を一目で把握することができます。

画面上にソースとデスティネーションのアイコンの間に障害アイコンを配置し線で結び、各アイコンをダブルクリックしてフィルタや障害のパラメータを設定するだけです。

ソースとディステネーション間を結ぶリンクは最大32リンク作成可能です。

PacketStormは以下のようなIPネットワーク上でおこり得る様々な障害を通過するパケットに印加することができます。これらの障害はひとつのリンク上に複数設定できます。

(各項目名をクリックすると別画面でその機能の設定画面が表示されます。)

項目 説明 入力パラメータ
Delay パケットに遅延を発生させます 0~10,000ms (*1)
Jitter パケットに揺らぎを発生させます 0~10,000ms (*2)
Throttle 帯域を制限します 0~1,000,000Kbps
Queue:68~524,288Bytes
Drop パケットを任意の割合で落とします 0~100% (*3)
Decimate Nパケットごとにパケットを1つ落とします N=1~10,000パケット
ReOrder パケットの順序を入れ替えます パケットのホップ数:0~255
発生頻度:0~50%
Fragment ランダムにIPパケットを分割します MTU:68~65,535
発生頻度:0~100%
BurstDrop まとまった数のパケットを落とします ドロップさせるパケット数:
0~65,535
発生頻度:0~100%
Duplicate ランダムにパケットを重複させます 発生頻度:0~100%
BitError ビットエラーを発生させます レンジ:1e-18~0.5
Random/Periodic
ペイロードオフセット:0~9,000Bytes
バースト:2~65,535 bits
Sink 全てのパケットを破棄し、コネクションの切断をエミュレートします
MTU MTU値を設定し、これを超えるパケットを分割します MTU:68~65,535
ICMPの送信:Yes/No
DFを無視:Yes/No
MOS SET 設定したMOS値と等価になるような障害を印加します MOS:1.0~4.22
CODEC:Generic, G.711, G.711PLC, G.729, G.722, G.726 16K, G.726 24K, G.726 32K, G.726 40K, iLBC (20ms), iLBC (30ms), G.723
AccumlateBurst
(オプション)
ネットワークのバーストをエミュレートします バーストサイズ:1~10,000 packets
Queue:1~20,000 Packets
バースト間時間:0~10,000ms

 

(*1)=Delayでは次の分布が選択できます:Fixed, Gaussian, Uniform, Exponential, BiModal
(*2)=Jitterでは次の分布が選択できます:Gaussian, Uniform, Exponential
(*3)=DropではGilbertElliotロスモデルも使用できます。

PacketStormは通過するパケットのIPヘッダ内情報を書換(改ざん)ることができます。また、IPアドレスとTTLの書換のように、1つのリンク上で複数のヘッダ情報を書き換えることができるほか、遅延やドロップ等の障害機能と合わせて使用できます。

(各項目名をクリックするとその機能の設定画面が別画面で表示されます。)

項目 説明
Set Source Address 送信元IPアドレスを任意のアドレスに変更します
Set Destination Address 送信先IPアドレスを任意のアドレスに変更します
Set TTL TTLの値を0~255の範囲で任意の値に変更します
TTL Check TTLの値が0のパケットを破棄します。破棄した場合ICMPメッセージを送信元に送ることもできます
Set Link Protocol プロトコルフィールドの値を0~255の範囲で変更します
Set Source Port Number 送信元ポート番号を0~65,535の範囲で任意の値に変更します(TCPとUDPのみ)
Set Destination Port Number 送信先ポート番号を0~65,535の範囲で任意の値に変更します(TCPとUDPのみ)
Set Transport Check Sum TCPまたはUDPのチェックサムを0~65,535の範囲で任意の値に変更します
Set Network Check Sum ネットワークのチェックサムを0~65,535の範囲で任意の値に変更します
Set TOS ToSフィールドの値を1~5の範囲で任意の値に変更します
Set DSCP DSCPフィールドの値を0~63の範囲で任意の値に変更します
Calc ChkSm このアイコンを通過するパケットのIPまたはTCP/UDP、またはその両方のチェックサムを計算し、計算した結果の値に書換えます
Frag Yes / Frag No Don’t Fragment Flagの値を変更します
IPv6 Modifiers
(オプション)
IPv6パケットのヘッダ内容を変更します
MAC Modifier
(オプション)
送信元/先のMACアドレスやフレームタイプ/フレーム長を任意の値に変更します
MPLS Modifier
(オプション)
MPLS Tagの挿入/削除やLabel, Experimental Bits, TTLなどの値を変更します
VLAN Modifier
(オプション)
VLAN Tagの挿入/削除やPriority, CFI, VLAN IDなどの値を変更します
Universal Modifier
(オプション)
指定したオフセット位置から4バイト分のデータを任意に変更します。変更後のチェクサムの再計算も可能です
PWEth Mod
(オプション)
L2TPv3のTunnel ID, Tunnel CookieやECID/CES: ECID, L, R, M, FRG, Length, Sequence Numberの書換ができます
RTP Mod
(オプション)
RTPパケットのVersion, Padding, Extension, CSRC Count, Maker, Payload Type, Squence Number, Timestamp, SSRCidなどを書換えることができます

PacketStormは通過するパケットの中から特定のパケットのみに障害を印加したりヘッダを書き換えたりすることができるよう、様々なパケットフィルタ機能が搭載されています。

PacketStormは、最大32のリンクを設定することが可能です。これらのリンク一つ一つに、以下のフィルタ(単体または組み合わせ)を設定することができます。

(各項目名をクリックすると別画面でその機能の設定画面が表示されます。)

PacketStormには上記の障害印加やヘッダ書き換えを行いながら、機器の試験や検証のお手伝いをする数々のユニークな機能が実装されています。詳細は以下の「PacketStormの便利な機能」をクリックいただくか、各項目をクリックいただくと新規画面でご案内します。

PakcetStormの便利な機能
フォークアイコン 通過パケット数、時間、ToS値、DiffServの値、使用帯域等の条件により印加する障害やヘッダの書換を動的に変化させることができます。
サブモデル 複数の障害要素が複雑に絡んだリンクを1つのクラウドにまとめ、保存、読み込みを行うことができます。
Bandwidthプローブ リンク上の任意のポイントの平均スループット値や通過したパケット量を表示します。
パケットタップ リンク上の任意の位置での統計値を表示します。
CODEC MOS値やR値を表示させるための7種類のCODECタイプを選択できます。
リンクステータス表示 パケットドロップや遅延、R値、MOS値を表示します
パケット通過モード PacketStormを通過するパケットに対し、PacketStormは次のいずれかのモードで作用します。
1)ブリッジモード
2)ポートミラーモード
3)静的なルーティングモード
Packet Tap 任意のポイントでのパケット量や、音声通信時のR値、MOS値、動画通信時のDFやMLRの表示を行います。
Proxy Arp Proxy Arpを設定した物理ポートでは、全てのARPリクエストに対して応答します。
パケットジェネレータ
(オプション)
TCP,UDPまたはICMPパケットを生成します
パケットアナライザ
(オプション)
リンク上の任意の場所でパケットの解析がおこなえます
パケットレコーダー
(オプション)
最大16箇所でパケットをキャプチャし、保存することができます
トラフィックコンディショニング
(オプション)
9種類のキュータイプでリンク上のトラフィックフローをコントロールできます
キャプチャアンドリプレイ
(オプション)
リアルなネットワークの任意のノードとPacketStorm間の遅延、パケットロスを測定し、エミュレーションに反映します
TIA-921 and ITU G.1050 
(オプション)
TIA-921及びITU G.1050で規定されているネットワークモデル(1064テストシナリオ)でマルチメディアアプリケーションのパフォーマンス検証が行えます
データリプレイ
(オプション)
パケットアナライザで取得したデータ、または他の互換性のあるキャプチャファイルからパケットを生成します。
インサートデータ
(オプション)
IPヘッダの後のオフセット位置に1~4バイトのデータを挿入します
デリートデータ
(オプション)
IPヘッダの後のオフセット位置から1~4バイトのデータを削除します
Ethernetジャンボパケット
(オプション)
ジャンボパケットの取扱ができます

PacketStormは、3種類をラインナップしています。ご利用用途に応じて最適なモデルを選択して頂くことが可能です。

モデル 最大スループット 収容
ブレード数
対応インターフェース
200E 400k pps 固定 10/100/1000
BASE-T RJ45 I/F
400E 900k pps 1 10/100/1000 BASE-T RJ45 I/F

or

Gigabit Ethernet SFP I/F

HurricaneⅢ 1,200k pps 5 Gigabit Ethernet Fiber I/F – Multi Mode SFP supplied

or

10/100/1000 Ethernet copper I/F

or

1G/10G Fiber I/F – Multi Mode SFP supplied

PacketStorm 200E PacketStorm 400E PacketStorm HurricaneⅢ