SimpleTester

SimpleTester

IP系 試験・測定・監視・検証機

 

SimpleTesterは、スタンダード、プライベートのMIBグループを実装しいる全てのSNMPエージェントのテストを自動化し、短時間で検証を実現する自動化テストツールです。SNMPエージェントテストを実行する方法として、MIB Browserを用いた手作業による変数テストが一般的ですが、SNMPエージェントがサポートするMIB、MIB変数、及びインスタンスの数が増えれば増えるほど、テスト項目は莫大になり、テスト工数も比例して増加します。SimpleTesterは、このような手作業で行っていた作業を自動化し、SNMPエージェントの検証にかかる時間を大幅に短縮することを可能にします。SimpleTesterは、単に変数テストを行うだけでなく、実装しているMIBがMIB定義に準拠しているか、SNMPプロトコルで定義されているデータ交換メカニズム(Get/Set/GetBulkオペレーション)に準拠しているかの準拠試験に加え、SNMPエージェントのパフォーマンス測定が可能ですので、SNMPエージェントの包括的なテストを実行することが可能です。

  • MIB、及びSNMPプロトコル(v1、v2c、v3)の準拠テストを自動化することにより、検証時間を大幅に短縮
  • MIB(v1、v2SMI)のシンタックスエラー確認が可能
  • Get/GetNext/Set/GetBulkオペレーションによる各MIB変数のテストが可能
  • MIBⅡ、RMON、SNMPv3などの主要なMIBテストを可能にする1100以上のセマンティックテストを装備。オプションでSAN、DOCSIS OSS ATPテストが可能。
  • SNMPエージェントのパフォーマンステストを可能にするシーケンシャルテスト、パラレルテストをサポート
  • レグレッションテスト、負荷テスト、RowStatusテスト等で使用するスクリプトファイルの作成が可能
  • テスト結果は、HTML、CSV、テキスト形式で提供し、テスト項目ごとの詳細レポートを提供
  • MIB構造をグラフィカルに表示するMIB Browserを提供
  • Diffie-Helmanによる鍵交換テストをサポート(SNMPv3)
  • ユーザ定義によるテストの作成、体系付けを可能にするTest Suite Builderを装備
  • IPv4、IPv6対応

シンタックステスト

シンタックステストでは、さまざまな SNMPリクエストに対するエージェントからの SNMP レスポンスが、エージェントが実装するスタンダード MIB 、プライベート MIBおよび、 RFC の定義に準拠していることをテストします。テスト項目は、 SNMP のバージョン、テストレベル、 SNMP PDU タイプに分けられています。

テスト例

MIBテスト

このテストでは、エージェントが実装するMIBファイルをGetNextリクエストで取得したオブジェクトIDの値の整合性がとれているかをテストします

Setリクエストテスト

このテストでは、Read-OnlyのオブジェクトIDに対して、Setリクエストを送信します。エージェントが、そのリクエストに対して、「no_such_name」や、「notwritable error」を含んだレスポンスを返信していることをテストします。

Generalテスト

このテストでは、誤ったSNMPバージョンを含んだGetNext、Setリクエストを各オブジェクトIDに対して送信します。エージェントがこのリクエストをドロップしているか、テストします。

セマンティックテスト

セマンティックテストでは、エージェントが実装するMIB-II、RMON、SNMPv3、MIBファイルの定義に準拠した値を返していることを確認します。また、Diffie- Helmanテストでは、SNMPv3で用いられる鍵交換が正常に行われているか確認することが可能です。

テスト例

 

Diffie-Helman鍵テスト

Diffie-Helmanの鍵が正常に作成されているかをテストします。

MIB-II “snmpInPkts”オブジェクトID値テスト

Getリクエストをエージェントに送信し、 snmpInPktsオブジェクト ID ( Counterタイプ) の値が、送信したリクエストパケット数と同数増加しているかテストします。

SNMPv3 “snmpCommunityName01″オブジェクトID値テスト

snmpCommunityNameオブジェクトIDにGetリクエストを送信し、レスポンスのsnmpCommunityNameの値が定義されている(0-255)のレングス値内で返信されていることをテストします。

 

パフォーマンステスト

パフォーマンステストでは、SimpleTesterがリクエスト送信から、レスポンス受信までの所要時間を計測することで、エージェントのパフォーマンスをテストします。

シーケンシャルテスト

シーケンシャルテストでは、SNMPリクエストをエージェントに対して1回から任意の回数連続して送信します。SimpleTesterがリクエストを送信して、レスポンスを受信するまでの最大、最小、平均の所要時間を測定します。

パラレルテスト

パラレルテストでは、複数のSNMPリクエストをエージェントに対して同時に送信します。シーケンシャルテストと同様に、SimpleTesterがリクエストを送信して、レスポンスを受信するまでの最大、最小、平均の所要時間を測定します。

Trapテスト

Trapテストでは、「Trap Receiver」と呼ばれる機能を使用して、エージェントから送信されるTrapを受信します。受信したTrapは、エージェントが実装するMIBファイルに準拠しているか、テストすることが可能です。Trapテストでは、スタンダード MIB、プライベートMIBのテストを行うことが可能です。

 

ユーザテスト

SimpleTesterでは、Tclスクリプトを用いることにより、ユーザが任意のシンタックステストを作成することが可能です。作成されたテストは、「ユーザテスト」と呼ばれるテストサイトから実行が可能になります。

レポート機能

テスト結果は、HTML、テキスト、EXCEL形式で表示が可能です。テストサマリレポートでは、実行したテスト毎にEXCELLENT、GOOD、FAIR、POORによる4段階評価、またはPass、Failによる2段階評価によりテスト結果を表示し、テスト結果を直感的に把握することが可能です。また、テスト項目毎にテスト内容、テストのステータス、テスト結果のログを表示する詳細レポートを提供しますので、テスト結果に問題がある場合、このレポートにアクセスすることで、問題解析を効果的に行うことが可能になります。

  • Microsoft Windows NT4.0/2000/XP
  • ディスクスペース:約50MB
  • メモリ:128MB以上